彼のアトリエを訪れた時、様々な表現を試行して制作された作品たちに圧倒されました。今回の作品はミニマルな構図で撮影した写真を綿布にプリントし、モノトーンの顔料を混ぜた樹脂をいくえにも重ねて造られています。一層ごとに時間をかけて固められた樹脂の厚みが靄のように被写体を覆い、まるで仮想の空間を生み出しているかのようです。その中に潜む作家の心情を探り、自ら思い描く情景を感じていただけたら幸いです。
私の中に表現者としての何かがあると信じたい。そう思い自分の内側と向き合ってきた。しかし長い時間の経過がこのまま埋もれてしまうという思いにさせる。どれだけ想いを込め誠実に作品に向き合っても、それを知るのは私だけ。この作品を作ることが誰かの役に立っているのか自分の存在が無意味ではないのか、知りたい。この作品を観て喜ぶ人がどこかにいて欲しい。作品は遠い何かを追う私自身の心情を投影したものかもしれない。霧の中のような、遠いようにも見えるし近いようにも見える。どうにか近づいてもう少しのように感じても、それ以上ではない。いつ迄経っても辿り着かない。 櫻井 大吾
【展覧会名】
櫻井 大吾 作品展「遠くに見える」
Daigo Sakurai Art Exhibition
【開催日時】
2024-04-06 〜 2024-04-21
12:00〜18:00
休館日:火・水休
【ジャンル】
【会場】
侶居
rokyo
三重県四日市市朝日町1-13
エリア:愛知県周辺
三重県四日市市朝日町1-13
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
【アーティストトーク】 4月7日(日)16時〜
作品の見方や製作過程について作家自身が語ります。予約不要・参加費無料ですので、この機会にぜひご参加ください。
作家在廊予定日 6日(土)、7日(日)、14日(日)、20日(土)、21日(日)
【お問い合わせ先】
日出真司
info@studiorokyo.com