山本一弥は高知県生まれ、東京都在住。2000年、武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。2002年、武蔵野美術大学大学院造形研究科修士過程美術専攻彫刻コース修了。主に透明樹脂、金属で彫刻を制作しています。2008年 スカパー東京メディアセンター(東京)をはじめ、2015年 JPタワー名古屋(愛知)、2020年 ホテルオーレイン(静岡)などコミッションワーク多数手がけてきました。
人体や動きを元に形成され変化する衣服の皺や襞をクローズアップし、断片的なイメージを左右対称に反復させることによって身体に内在する普遍的な構造に回帰するとともに、新たなイメージを生み出そうと試みてきました。近年はシンメトリーに拘らない作品もつくられています。
山本にとって実に2017年以来の個展であり、L galleryでは2014年から9年ぶりの個展となる今展。緻密で繊細、端正さと同時に大胆さも持ち合わせ、エロティックな空気を纏う作品群を、ぜひご高覧ください。
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以下DMより)
布の襞や皺、身体の一部が何かに見える、その錯覚に導かれ作品をつくりはじめる。シンメトリーに拘らなくなったのも、四角い作品が増えたのも、完結しなくてもよい、風景の一部を切り取るがごとく、つくるようになったからかもしれないと山本は語る。
以前より色合いは透明感が際立つ。向こうが透けて見えるほどのそれは、重さを感じさせず、ぼうっと在る。在る? これまでも充分に曖昧で不確かだったのに、そこに在るはずなのに、不在そのものの象徴のように現実感を欠き、そこに「在るようにみえる」。触れると消えてしまうのではないか。より掴みどころがなく、より軽やかで儚く存在自体を不明瞭にさせて。
知らないのに知っている、いや知っているのに上手く記憶から掬い出せないのか。しかし、それは不快ではない。感覚に意識を委ねていられるのは、そう、どこもかしこも、なにもかも曖昧なままでしかいられないとわかっているから。名前を持たぬナニモノカを瞳に写す。己の存在の不確かささえ覚えながら。
作品/「心霊現象」2023 h.820 w.640 d.100mm 透明樹脂 photo:Yanagiba Masaru
【展覧会名】
Yamamoto Kazuya Exhibition「hallucination and window」
【開催日時】
2023-11-04 〜 2023-11-19
13:00 − 20:00
休館日:会期中無休
【ジャンル】
【会場】
L gallery
名古屋市名東区本郷 1-43The Apartment LiF F-1
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
■トークイベント
11/4(土)18:30〜
豊田市美術館学芸員 千葉真智子 × 美術作家 山本一弥
定員20名/アポイント制
予約お問合せ/052-774-5599(13:00-20:00)
■アクセス
地下鉄東山線本郷駅下車、2番出口より徒歩7分。
エントランスの呼出しボタンF-1を押してお知らせください。
お車でお越しの方は、建物南側の駐車スペース N か近隣のコインパークをご利用ください。
【お問い合わせ先】
L gallery
052-774-5599