2023年5月20日(土)−6月25日(日)9:00−18:00(休廊日:水)
オープニングトーク5月20日(土)18:00−ゲスト:今泉岳大(本展覧会企画、岡崎市美術博物館 学芸員)
1996年に公開された岩井俊二監督の映画「PiCNiC 」では3人の若者が精神病院を抜け出し、壁を伝って世界の果てを見に行く旅に出かける。壁は「あちら側」と「こちら側」を隔てる境界線であり、壁の上は梯子がないと安全に降りることができない危険な場所でもある。
近藤佳那子は「繰り返す日々の無駄と、進んでいく力を愛おしく感じ、回る季節、制作と労働、私と他者、向こうとこちら、繋がりと分断、地と図、など相反したり交わったりする事柄」をもとに制作する。
近藤もまたアーティストとして境界線の上を歩いている。近藤が描く少女や明るい景色は、地と図を反転させるなどして両義的な意味を含む。近藤の絵画はピクニックに出かけるように明るく軽快である一方で、出かけた先に待ち受ける様々な試練や困難の過酷さを直視している。そして私たちにピクニックのような体験、つまり、境界線という細い平均台を歩いて、「あちら側」と「こちら側」ではない「向こう側」へ進むような感覚を体験させてくれる。
(企画:岡崎市美術博物館 学芸 今泉岳大)
【展覧会名】
PiCNiC vol.1 KONDO Kanako
【開催日時】
2023-05-20 〜 2023-06-25
9:00-18:00
休館日:水曜日
【ジャンル】
【会場】
8 EIGHT ART HOUSE
愛知県安城市末広町8-4DENCITY 1F
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
近藤佳那子 KONDO Kanako
1987年生まれ。三重県出身。
2014年 愛知県立芸術大学美術研究科 博士前期課程油絵・版画領域修了
2022 瀬戸現代美術展2022企画・展示(瀬戸市菱野団地各所/愛知)
「書庫と瀬戸」(「書庫と◯◯」/愛知)
にしおまちなか芸術祭(上田家具店/愛知)
個展「明るい景色2」(Art Space & Barrack/愛知)
瀬戸現代美術展2022プレエキシビション「Elements」企画・展示(旧瀬戸市立祖母懐小学校/愛知)
2021「いのちの移ろい展」(碧南市藤井達吉現代美術館/愛知)
「現代美術の作法2021」(極小美術館/岐阜)
2020「ら抜きの仕草」(アートラボあいち/愛知)
2019 瀬戸現代美術展2019企画・展示(旧産業技術総合研究所中部センター瀬戸サイト/愛知)
2016 「秋の小旅行」(せと末広商店街一帯/愛知)
2013 「Flesh and bone」企画・展示(海岸通ギャラリー・CASO/大阪)
2012 ファン・デ・ナゴヤ美術展2012「SPOT/IN/CUBE」企画・展示(市民ギャラリー矢田/愛知)
【お問い合わせ先】
水野
mizuno@eightdesign.jp