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建部弥希 全面絵画展

6/29(木)〜7/9(日)

この度「全面絵画」の個展を開催することとなりました。
「絵画とは?」「絵画=平面なのか?」
これまでの制作の中から必然的に生まれてきた「全面絵画」、手のひらサイズの小さなものから一抱えするような大きさのものまで大小100個近くの全面絵画を展示し、絵画の概念の拡大を提示する実験的、挑戦的な個展です。ぜひご高覧ください。建部弥希

【建部弥希 全面絵画展 ‐絵画の常識を破る‐】

■「どんな芸術家にとっても、最も大切なことは美術に対する概念の拡大だ」地球を相手取って、作品を造り続け、2021年に亡くなったクリストの言葉である。そして没後1年、パリ凱旋門をシートで包む新作を発表し驚かせた。現代美術とは、かくも創造的感動的なものだ。昨年建部弥希の個展で全面絵画に出会った。小さなオブジェとして見過ごすことができない驚異がそこにあった。絵画の果てしない可能性を追求し続ける建部の新しい萌芽を観る個展になるだろう。   高北幸矢(個展DM掲載文より)

【展覧会名】

建部弥希 全面絵画展

TATEBE Miki solo exhibition “polyhedron painting”

【開催日時】

2023-06-292023-07-09
12:00~19:00(最終日17:00)
休館日:火曜日

【ジャンル】

絵画

【会場】

スペースプリズム


spaceprism
愛知県名古屋市東区泉1-14-23ホワイトメイツビル1F

エリア:名古屋市内

愛知県名古屋市東区泉1-14-23

【Webサイト】

https://spaceprism.com/

【料金】

入場無料

【詳細】

■「全面絵画」コンセプト
「絵画」とは「線や色彩などを用い、物体の形を平面上に描き出すこと、またその描き出したもの」、辞書では概ねこのような説明がされている。平面上に二次元的に表現することが絵画ということになるが、では絵画はイコール平面なのか。
私は普段、木枠に麻布などを張ったキャンバスに油絵具と水性アルキド樹脂絵具で制作をする。一般的にはその「画面」はピンと張られた正面部分のみを言うが、私は布で覆われた木枠の厚み=側面も「画面の一部」と捉え絵具をのせている。また通常より厚みのあるキャンバスも好んで使用している。4cm程の厚みは小作品であればある程その存在感を増す。
絵画とは平面上に描かれたもので正面があり、その正面という一面を見る――これが所謂「絵画の見方」とされるものだ。だが額装せずキャンバスのみを展示し、厚みのある側面が正面の続きとなって見える時、それは絵画ではなくなるのか、いや、そうではないだろう。ここには絵画における正面性と視覚における正面性との差異があると考える。
「絵画=平面ではない」この意識はずっと以前から持っている。私は立体作品やレリーフ状の立体的なコラージュ作品等も手掛けるが、たとえ表現としては立体であっても絵画的発想の延長で作品化しているため、それらも「絵画」だと考えている。
「全面絵画」はこのような制作の中から必然的に生まれてきた形ともいえる。木で作った厚みのある両面パネル全体にキャンバスを貼り、文字通り全面に描いた。絵画表現としては、通常の平面作品では見る者の想像に委ねられる画面外へと繋がる空間の広がりが、全面絵画ではその隣接する一面へ、そしてまた次の一面へと続いていく。サインを入れるため自分で一時的に決めた一応の天地はあるが、どこが上面でどこが下面ということもなく、手にした人が自由に向きを変えたり、置き方を決めることができる。どの面も平面であり、且つ正面であり、絵画の持つ正面性や平面性も備えつつ、しかし一面一面が独立したものではなく表面には地続きとなる油彩表現がされ全面で1つの作品となる。しかし6面全面を同時に見ることはできない。だが平面上に描かれたものが絵画という前提ならば、この6つの平面に描かれたもの、これはやはり「絵画」である。
また、大きさや素材も重要だ。最多数を占める10×7.5×4㎝、これは昨年初めて全面絵画を作った際、両方の手の中であれこれ眺めながら、色や描かれているものだけでなくその重さや油絵具の物質感といった視覚以外で得られる情報も感じ取ってもらいたいとの思いから決めたサイズである。またキャンバスに描くことで油絵具を重ねてできる表情や色の深さが美しく、また布を貼ることで素材の物質感も感じることができる。
ぜひ手に取って天地を変えたり、上から下から横からと眺めて欲しい。
建部弥希

【お問い合わせ先】

高北

052-953-1839



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