形を作るだけがものづくりではない、たっぷりと時間をかけて目の前の対象とやりとりをする。 途切れ途切れの時間では中々、深いところまで辿り着くのは難しい。 どっぷりと打ち込むうちに、見えてきたものがあった。刻むものが具象であれ抽象であれ、 これまでも分け隔てなく向かっていたいと思っていたが、どこかで差異も感じていた。 その距離が随分と縮まった、と。具象、抽象関わらず、より感覚的なやりとりで彫刻できるようになったそうだ。
「今まで知らなかった自分にも出会えた気がします」とも口にする。 ドローイング的な作品に意欲的に取り組み、これまで一切、興味が持てず、拒否反応さえ示していた「色」にも挑みはじめた。 これには本人さえも大きな驚きで、「自分でも不思議で、何故だか理由が全くわからない」らしい。 ウイルスは忌み嫌うべき存在ではあるが、皮肉にも時間という名の賜物をもたらした。 自身に起こった変化の数々にいささか面食らいながらも、今日も湯浅は木を彫り何かを刻む。
■作品キャプション
“予告なき贈りもの” h.1040 x w.390 x d.650mm 2021
【展覧会名】
Yuasa Miho Exhibition
【開催日時】
2021-06-12 〜 2021-06-27
13:00 − 20:00
休館日:会期中無休
【ジャンル】
【会場】
L gallery
名古屋市名東区本郷 1-43The Apartment LiF F-1
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
作家在廊日 6/12 (土)、20(日)、26 (土)
湯浅未浦:愛知県豊明市出身。東京藝術大学で深井隆氏の指導を受け、2004年に大学院彫刻専攻を修了。主に楠を素材に木彫作品を制作を続ける。
DMには掲載されておりませんが、2m50cmを超える意欲作も展示しております。
【お問い合わせ先】
L gallery
052-774-5599