その独特なタッチと質感そして
思わず近づいて見たくなるような不思議な立体感のある形。今にも溶け出してしまいそうな表情。一体どんなふうになっているのかと興味がつきません。
是非会場にて間近で是非ご覧頂けたら幸いです!
プロフィール等詳細はH.Pにてご覧頂けます。
[コメント]
私の興味は、自分と世界がどのように関わったのかにあります。
私たちは目の前の人物や出来事と、どんな関係を結び、いかに干渉しあったかによって、考え、自分の役割を理解し、行動を決定します。
自分の輪郭線を定義するのは、つまるところ世界との関係性であると考えます。
私は自分と世界の境界線上でおきた様々な出来事について思いを巡らせ、毎日変化する両者のせめぎ合いを作品にします。
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タシロサトミ展[patch]
今回の展覧会名はパッチ[patch]です。2つの意味を込めました。1 継ぎ当て用の小さい布、2 修正プログラムです。
いつも私の作品に描いてある破線は、もともと縫い目をイメージしたものです。空いてしまった穴や今にも破けそうなものに、何かを当てがい塞いだり補強する行為と、その痕跡に興味があります。そこには個人的で親密な物語と記憶があり、他者との関わりを通じて世界がどのように形成されていったのかを知るための手がかりがあるように感じます。継ぎ当て用の小さい布を意味するパッチは、私の制作は全てここからはじまったと思うような、出発地点にある言葉のひとつです。
修正プログラムを意味するパッチは、コンピュータにおいてプログラムを部分的に更新修正するための差分データのことです。不具合を改良するために当てがわれるもので、根底にある意味は、おそらく継ぎ当て布からきているのでしょう。プログラムという実体を持たない記号の羅列にも、パッチという言葉を使うところが面白いです。翻って自分に当てはめると、精神構造のバージョンアップなどそう簡単には出来ないので、ちまちまと差分パッチを当てて何とか日々を凌いでいます。そしてこれはずっと続くのだなと感じます。
正解がわからないコロナ禍でなるべく善良でありたいと思いつつ、自分に必要なパッチを吟味し、大量のパッチを貼りつけている毎日です。
【展覧会名】
satomi tashiro exhibition [patch]
【開催日時】
2021-07-02 〜 2021-07-18
12:00〜17:30 最終日16:00まで
休館日:月火お休みです。
【ジャンル】
【会場】
gallery marquise
愛知県名古屋市昭和区菊園町5-16-1エストメゾン石川橋1F
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
【お問い合わせ先】
村上
0528536488