豊橋市の市街地北部を豊川という一級河川が走っている。豊橋という名の由来は、そこに架かる「豊橋」からきているとされる。展示会場の「みずのうえ」は、豊川から水を取り入れる牟呂・松原用水の上に佇むビルの小さな空間である。
『形のリストは無限に続く。あらゆる形がそれぞれに自分の都市を見出すことができない限りは、新しい都市が生まれ続けることだろう。形があらゆる変化を試みつくして消滅し始めるところで、都市の終末が始まる。地図帳の最期の数ページでは、初めも終わりもない網の目が、ロサンジェルスの形をした都市が、京都=大阪の形をした都市が、形もなく溶け出していた。』( I.カルヴィーノ著『見えない都市』米川良夫訳)
変化を続ける都市にあって、自分が今どこに立っているのかわからなくなることがあった。都市とは一つの視点である。そういう考えが頭に浮かんで離れ難い。今、自分の立っているところは、やはり自分で拵えた認識の上に立っているのである。
豊橋市という地方都市で『都市のイ・ド』という黄旗を振ることはきっと大事なことだと思われた。そこで、それまで個々人の内に存在した都市を貸し借りできるなら。
【展覧会名】
Ito Takuro exhibition『Toshi no i・do』
【開催日時】
2019-02-09 〜 2019-02-17
13:00-20:00
休館日:なし(会期中無休)
【ジャンル】
【会場】
mizunoue(suijyou bill)
愛知県豊橋市駅前大通3-118水上ビル
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
アーティストトーク
2月9日(土) 19:00〜
会場:みずのうえ
入場無料 予約不要
略歴
伊藤拓郎 / Ito Takuro
1994年生まれ。愛知県豊橋市に生まれ育つ。
2018年 金沢美術工芸大学 美術科 彫刻専攻 卒業
主な展示
「Good Luck」 芸宿(2016)
「伊藤拓郎作品展」豊橋信用金庫 藤沢市店(2018)
sebone2018 まちじゅう図書館 関連企画(2018)
【お問い合わせ先】
森下かおり
pinkrock_moka@hotmail.co.jp