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忘草_花、間、音、そして花のための器を中心に

12/8(土)〜12/24(月)

花人の生きる様はなんとも興味深い。
杉謙太郎氏に出会ったのも、なんというか日常と非日常の「間」にふっと入り込んでしまったような体験であった。風来坊のように飄々と現代の時の流れの中に身を委ねながらも、ある一点を掴んでそこに向けて気枯れをはらってゆくような、言ってしまえば、そんな彼の生き様、花の立つ姿に心をもっていかれてしまったのだ。「たてはな」、、、僧侶の献花としての由来をも持つとされるその花と向かいあう人の姿には祈り、草花を通じて目に見えぬ世界との交信とでもいうのだろうか、言葉ではなんとも言い得ない瞬間をもって時空を共有することであると感じる。

奇しくも、杉氏の花を収めた写真集の完成にピタリと間が合い、この美しい本のお披露目と重なる。なんともちょうどよいことだ。これが杉謙太郎、また立て花ということなのかもしれない。場を整えるとすべてのご縁が引き合う。

初日、二日目と催される花会には、ぜひともご縁があうようであれば、お立ち会いいただきたい。これは本当に言葉にはならない体験であり、一期一会なのだ。

無論、花は生身、会期中にずっと存在はできない、写真家、奥田晴日氏が3年の歳月をかけて撮り下ろした写真があるということになるだろう。そして、今回のために集まってきた古代の器や時に洗われた花器、作家による魅力的な器たちに、各々見えない花の姿を描いていただくことになるであろう。通常主人公になるべき作家や、手配師たちは、うんと裏方であり、主人公は一体誰?すでに準備の段階からなんとも不思議な空気が流れる、バランスの妙で存在する展覧会なのだ。

12月、年の終わりに体験いただきたいと切に願うものである。

Gallery NAO MASAKI  正木なお

【展覧会名】

忘草_花、間、音、そして花のための器を中心に

Wasurekusa _Hana・Hazama・Oto ・Utsuwa

【開催日時】

2018-12-082018-12-24
12:00 〜 20:00
休館日:12/10(月)・11(火)・18(火)

【ジャンル】

写真, 陶芸, 立体その他, イベント, その他

【会場】

Gallery NAO MASAKI


Gallery NAO MASAKI
愛知県名古屋市東区葵2-3-4三光ビル1階

エリア:名古屋市内

愛知県名古屋市東区葵2-3-4

【Webサイト】

https://www.naomasaki.jp

【料金】

入場無料 / 12/8・9開催 花会参加費:5,000円

【詳細】

[ 杉謙太郎による花会 ]
12月8日(土)9日(日)

昼会 13:00~15:00
夜会 18:00~20:00

定員 各 12名

会費 5,000円

予約 052-932-2090 / info@naomasaki.jp

※12/8(土)・9(日)は、花会開催のため予約の方のみの入場となります。
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杉謙太郎
Kentaro Sugi
1975年 福岡生まれ。 18歳より花の道へ 原田耕三に師事
花人 岡田幸三から弟子 原田耕三へと受け継がれた「いけばな」を根幹に独自の活動を進める。
現在、全国各地にて開催する花の稽古を通じて、その精神を広めている。

2013年 museum as it is にて花会
2014年 志賀直哉旧居、新薬師寺、東大寺二月堂参籠所での花会
2015年 濱田庄司 参考館にて花会
2016年 台湾 上海 にて花会
2017年 東大寺 狂言舞台と花の奉納、北京にて花会
2018年 小田原 老欅荘にて花会、韓国 オランダ パリにて花会

写真
奥山晴日
Haruhi Okuyama
奈良を拠点に活動 2013年に制作された”わすれくさ as it is”に続き、2作目”忘草 東京”の撮影も担当する


内田輝
Akira Uchida
音楽大学でサックス専攻後、演奏家として活動。その傍ら、ピアノ調律師としても国内外のピアニスト達をサポートする。
その後、14世紀に考案された鍵盤楽器、クラヴィーコードの製作を始める。鍵盤楽器製作 – 調律師 – 演奏家を一つにする事を提唱している。

2018 Miho Museum にある石のドームで録音したCD [SILENT PRAYER] を発表。


東亨_金属
Ryo Azuma
1988年、三重県に生まれる。1990年より大阪府在住。路上で採集した銅板やブリキ、錆びた鉄といった都会の漂流物を素材として造形物を制作する。それらの造形物を香具師(現・露天商)の隠語で金物や灯りを示す「てっかり」と呼ぶ。

1988年 三重県伊勢市に生まれる
2011年 大阪芸術大学金属工芸コース卒業
2011~14年 同大学にて非常勤副手
2015年 社会福祉法人に勤務
2016年 てっかりの制作を始める
2018年 現在、大阪府堺市在住

濱中史朗 _陶器
Shiro Hamnaka
1970 山口県萩市出身
1998-1999 出張料理人 佐々木志年氏のもと助手
2012 高野山開窯

猿山修_古道具、器
Osamu Saruyama
1966年生まれ 東京麻布にて、デザイン事務所「ギュメレイアウトスタジオ」及び、古陶磁を含むテーブルウェア等を扱う「さる山」を主宰。グラフィック、プロダクト、及び空間デザインを広く手掛ける。各地の窯元等にデザインを提供する一方、陶工、金工等の作家との共作も多数。演劇、映像及び展覧会のための作曲・演奏活動も行う。

白土晶大_古美術・仏教美術
Akihiro Shirato
1973年 福島県郡山市生まれ。高校卒業後、スポンサーを得て、北米を中心にスノーボードに専念。その後、福島県郡山市に「三坂堂」開業。2009年に奈良市に拠点を移し、現在に至る。主に日本の古美術、古民藝を扱う。

【お問い合わせ先】

正木・山本
info@naomasaki.jp
052-932-9020



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