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パープルーム名古屋

パープルーム名古屋
【〜名古屋が大変2017〜】

私が見たのは
『パープルーム予備校生のゲル』YEBISU ART LABO 2/11〜3/20
『パープルームの本棚』YEBISU ART LABO 2/11〜3/20
『未遂の花粉』愛知県美術館 1/3〜3/20
『ネオ受験絵画とフラジャイルモダンペインティングにみる日本の現代美術家の苦悩』波止場  2/3〜2/26

 

その中から『パープルーム予備校生のゲル』『パープルームの本棚』と、パープルームの活動の関連企画、MATでの梅津庸一さんが参加したトークを中心に感想を書きます。

 

YEBISU ART LABでの展示はこれまでの活動を紹介していました。ギャラリー空間では予備校生思われる男性が1人、黙々と絵を描いていました。どうしたものかな、と思いながら展示物を見ながら、意識的男性を見てみましたが、特にアクションはなく、あ、これは一種のパフォーマンスなんだなと思いました。開かれたギャラリーという空間で、ゲルの本棚にしまわれている本の様に、開かれるのをじっと待って閉じている。そんな雰囲気を感じました。

私の印象ではパープルーム予備校は、梅津庸一さん、坂本夏子さんらを先生として、予備校で形成される絵画を出発点とし、絵画とは何か、と皆で思考し、新しい絵画のあり方を形成して行く集団と認識していましたが、MATでのトーク内容を聴き、梅津さんの言うゲル状のものの集合体としてのパープルーム予備校は、有馬かおるさんが犬山のきわまり荘でやっていたアートドラックセンターの様に変化していると思いました。でも有馬さんが個人であるのに対し、パープルームは集団なので、そこが大きな違いだと感じました。

「予備校」はあくまで「美術大学」に入るための手段と考えるなら、パープルーム予備校の現状は、きわまり荘を大学と位置付け、そこを目指す予備校として機能しているようにも見えました。パープルーム予備校はアート業界の中の大学的な機関となる場所へのステップアップを予備校という形で行なっていて、集団で花粉の様に飛び回り、位置を見つけ降り立つ。そして受粉し、花を咲かせ続けていくとしたら、10年後、20年後、予備校生がどんな作品を作り、パープルーム予備校がどの様な活動しているのか興味が湧きました。

 

全体的な感想としては、全部を見れていないので、正確ではないのだけれど、

「パープルーム、名古屋が大変!2017」と言うよりも、

「パープルーム、名古屋で大変!2017」という印象でした。

『パープルーム予備校生のゲル』『パープルームの本棚』はYEBISU ART LABO で、3月20日まで開催です。

 

 

注 : 注意があったので、会話文を消しました。感想のみにしてあります。

 

 

 

 

 

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河村 るみ
1980年愛知県生まれ。私とはなにかということを出発点に、自分自身が生きていることについての思索を、「見る」ことを手がかりに、パフォーマンスと映像を使ったインスタレーションの制作やワークショップを行なっています。2012年より長者町トランジットビルにて共同アトリエAMR主宰。「このプロフィール写真を使うと、なんか違うね。と言われます。」
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