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「マツモトツヨシの原画展」at「jeronimo third」info and review

「マツモトツヨシの原画展」~テキスタイル アイデアスケッチ~

10月12日(土)~12月30日(月) at 「jeronimo third」

開催中の展示会のお知らせです。

展示されている9枚の原画は、

すべて一点ものオリジナル スケッチになります。

展示されて2週間ほど経ちますが、

もう既に半分近くは売約済になり、今後は別の絵に入れ替えて展示されます。

 

11月中旬頃から現在展示している壁のスペースから真上のロフトにて展示を予定しています。

 

「テキスタイル アイデアスケッチ」の原画は「ペルー産の手すき紙」に

アクリル絵具、

ゼブラマッキー(油)、

ユニ・ポスカ(油)、

水性インク、

ガッシュ、

などの素材で描かれており「特注の額縁」に収まっています。

 

購入をご希望の方は店長までお気軽にお伺いください。

購入特典として「マツモトツヨシ オリジナル トートバッグ ネイビー(非売品)」のプレゼントがあります。

「キャンバス トートバッグ ホワイト」も取り扱っています。

こちらのプリントもすべて一点もののオリジナル デザインになります。

ぜひ手に取ってみてください。

 オリジナル缶バッジの販売も予定しています。

 

過去の活動の風呂敷/フロジキ「TSUZM」やインテリアなどのアーカイブス・ファイルもありますので、

こちらもぜひご覧になってください。

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2、【review】

 

初めての個展が開催されている。

展示されている原画は多様な構成や色彩が組み合わされ、とてもユニークですごくキレイという印象を受ける。

 

そんな魅力がナチュラルにお店の雰囲気に溶け込んでいて、眺めていると

「ふわっと」した感触に引き込まれてしまった。

 

先日、DMを手にしたことを思いだしたのと同時に、

直感でこの展示会のことを書きたくなり、すぐに古橋店長に相談していた。

 

9点の絵は、

十人十色ではなくて一人十色というようなバリエーションの多さに驚いてしまった。

 

原画を単体ずつ観せられると作者と作品が同一であると、すぐにマッチングできないと想う。

けれど、

揃って展示してあると全体的に違和感がなくてグルーヴのような一体感がある。

 

どこか不思議に浮遊したような感触で、

すこし眺めていると馴染んできて「すん」と作者独特の風合いに気づかされていく。

 

端的に最初の印象だけをそのまま受け取るだけでもいいと想う。

けれど、

あれこれ思案しているうちにユニークな感覚に変わっていった。

きっと、どのようにでも描けてしまうのだろうけど、

わざとらしさや

ややこしさもなく

かといって単純ではなく、タッチのいいポップさも感じる。

 

濃淡や深浅を同時にも真逆にも受け取れるし、

どちらにも転がってしまうバランス感覚がすごく面白い。

 

インスピレーションなのか意図的なのか、

結果としてどうやっても自然とそこに落ち着いてしまう完全偶然なのかもわからない。

 

特に興味深かったのはシックなハイブランド感があるのにカジュアルさも同時に内包しているところ。

これは他の作家ではあまり感じることがない。

絵を眺めていると、

自然と記憶のなかから似ていているイメージを探したり、近いニュアンスを想起したりしている。

でもそれは何にも結びつかず何にも似ていない。

 

それを求めることで落ち着こうとしているような奇妙な気配にもなっていて、

どこか愉しくて特異な感覚がする。

 

そうやって自然なカタチでたくさんのイメージで思いめぐらしていることに気づかされる。

浮かんで泳いでいるような余韻がとても心地よい。

すぐに答えを出したりせず、あえて明確にしたり複雑にしたりもせず、

受け取った感触を

適度なところで素直に大切にしておく方がいいのかもしれない。

どう捉えるかは受け手がそれぞれ想えばいいのだろうし、こういう気持ちや感受性を大事にしたい。

 

たぶん作者であるマツモトさんのリズムやテンポだと想うけど、

額縁に収まった絵との距離に粋な「空間」が確かにある。

立ち止まっていると時間軸を忘れて引き込まれユニークな意味で途方に暮れてしまう。

 

じんわりじんわりとやってくる親しみやすさや快適さはその場でないと

シッカリ伝わらないと想う。

その質感のなかには洒落っ気というか中毒性もにじみ出ているようにも感じる。

 

緊張や圧迫を感じがないから普段の暮らしのなかで「絵」が掛かっていると、

その空間だけで日常が別天地に変わりそうな気がする。

 

画材用紙に「ペルー産の手すき紙」を使っていてジックリ眺めると用紙自体の柄の模様も面白い。

それに特注の額縁もセンスよくて格好いい。

 

帰宅して再度DMを確かめてみると「テキスタイル」織り物のデザインとあり、

「アイデア スケッチ」とタイトルがあったので「ああ、そうか」と腑に落ちた。合点。感嘆。

 

普段から暮らしのなかで、

こころの内側に引っかかるものや思い浮かんだアイデアをスケッチしていくこと。

それは

描き続けることに日々イメージと向き合って、まじめに戯れていることなのかもしれない。

そう思い返していくと作者や作品を羨ましく感じてしまう。

 

改めて回想しながら記載してみると、こころもカラダも随分のんびりと寛いでいた。

新しい発見やオリジナリティのある感触が幾つもあって楽しかった。

 

これらは、おそらく作者の描いていた時の感覚を反映しているものかもしれないし、

あるいは追体験をしているからそう想うような気もする。

東南の壁に展示されているので時間帯によっては光の加減で結構見え方が変わっていく。

温度や湿度やその時の気分でも見え方は異なるだろうから、

今回の展示会はリピーターが多いと思う。

 

すべての関係は一度きり。

次の継続がはじまるまで、それは止まっている。

今回はとてもいいタイミングで伺えた。しばらく余韻に浸りながらまた観に行こうと思う。

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3、「jeronimo third」info.

好きなセレクトショップに出会えることは

単一のメーカーの雰囲気だけではなくて、

そのオーナーのセンスで選ばれているものや特有の雰囲気に魅力があることだと思う。

 

「jeronimo」は陳列されている量がいつも適度で適切で見やすくて手に取りやすい。

すごく手間が省けて助かっているけど、もちろん探す楽しさもある。

気になったものは丁寧に説明してもらえるので、いつもすごく居心地がよくて、

買物している時に感じる特有の疲労をあまり感じない。

 

来店するお客さんは若い男性の学生から婦人までと老若男女と世代も幅広くて、

アイテムは比率で言うとレディースが半分よりやや多めで、

でもサイズさえ合えばユニセックスで着られるものもわりと多いといった感じ。

カジュアルなものからフォーマルなもの振り幅が広くてとても多彩だと思う。

もちろんそのなかにトレンドを含まれるけれど、

セレクトされているアイテムに飽きのこないタイプのものが豊富なイメージがある。

優れたデザインや生地の材質がいいものを取り扱っているけど、

普段使いできるものをカジュアルな価格帯で提供しているので、

値札よりも素材タグ表記をよく見てしまう。

 

着たいなあ、買ったらたくさん着るだろうなと「カチッ」とハマることが多いのから、

個人的には買う時に迷うことがほとんどない。

 

よくあるパターンで、

実際、着たり使ったりすると機能性や利便性が良い。

あとで、もう一つ予備に欲しいと思う案件がこれまで幾つかあるけど、

そんな時はメーカーに在庫がないというケースに何度か遭遇している。

シンプルに着心地がいいと気分がよくなる。

そのうち愛着が湧いてきて着たり使ったりするのがもったいなくなるけど、

「着心地や快適さ」にサラッと持っていかれて、暮らしのなかで使用頻度がどうしても高くなっていく。

最近は値段ではなくて、そういうことにいちばん贅沢に感じる。

お店の特色ですごいと思うのは、

オーナーの酒井さんや前店長から古橋さんに代わっても、

雰囲気や質感がまったくブレずに店舗の空間が変わっていないなあと、

帰り道にぼんやり想ったりもしている。

 

本当にお気に入りのお店が身近にあると気持ちがゆらりと安心します。

 

古橋さんが作る一点物のアクセサリーやデザイン バッグなどもあるので

来店の際はぜひチェックしてみてください。

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セレクトショップ「jeronimo third」info.

 

【場所】〒468-0051 

名古屋市天白区植田3-1207 サンシャインビルA

 

【アクセス】  名古屋地下鉄 鶴舞線 植田駅

3番出口を右に進み、植田駅東の信号を右折してすぐ右手にあります(徒歩2分 100Mほど)

お車でお越しの方は、店舗前に駐車スペースが2台分あります。

 

【営業時間】    11:00~20:00

【定休日】         木曜日

【Instagram】   jeronimo_third

【URL】https://www.instagram.com/jeronimo_third/

***

【取り扱いブランド】

【Men’s】

 

johnbull

Universal Style Wear

Hab&Spoke

PLESIC

modem design

KAFIKA    

etc.

 

【Ledies】

 

johnbull

AUG

JUDDY CORN

MICALLE MICALLE 

d.comfort

Praia

etc.

【Goods】

LIVERAL

Traveler’s Treasure

Korn  Please

etc.

 

(了)

フリースタイル(テキスト、引用なし)

かただ ひかり

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堅田 残光

堅田 残光

造文作家。 起源は滋賀県堅田町。東/南スラヴとの混血。 獅子座。O型。白痴派。ムダにもち肌。 ご執筆などのご依頼はこちらまでお願いいたします! → cotenpa@gmail.com
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