名古屋市市政資料館で開かれている、松葉奈々帆さんの個展にお邪魔してきました。会期が明日の15時までなので大急ぎで感想をレポートします。
といいつつ、いつもの手ではありますがまずは先にTWした内容を転記します。(急いでますから…
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時代を感じさせる建物の一室に正の字が描かれた絵画が並んでいる。おおよそ画面は上下二色に分かれている。
鮮やかな色の組み合わせもあれば、くすんだ色の組み合わせもある。
画面の大きさは若干異なるようだ。
一つの壁が統一感を持ってあらわれている。
「正」の字は物を数えるときに良く用いられる。(自分は黒板に書かれた学級委員の投票という遠い日の思い出が浮かんできた。)
実際作品のタイトルを見ると数字に関係しているようだ。
なおかつ壁の五点の作品は一日に対応しており、5日間の記録になっている
しかし、正の字は一般的にも記号であり、現実に存在するナニカと直接結びついている。線の一本一本がそれぞれの存在でもあるのだ。
作品で言えば正の字に重ねられた絵具による濃淡、線の深さが記号に収まりきらないものを醸し出している。
対面する壁には不定形の紙片にマックポテトやハム、将棋の棋譜の写真が塗り残され、その上に小さな丸が並んでいる。新聞紙の記事の部分をぬりつぶした物のようだ。
文字が読めないことで内容は想像するほかないが、取り敢えず大事件ではなさそうだ。
とはいえ小さなニュースほど自分にとって身近な出来事である場合も多い。
こちらは文字という「記号」がさらに丸の記号に置き換わっているが、ポテトの写真が作品を生活に繋ぎとめている。
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観に行くまでは、重厚感のある建物と窓から外が覗ける部屋で展示がどのようにみえるかちょっと心配でしたが、それぞれが生活に根差した作品は意外と日常の風景や現実とも調和しているように感じました。
作家の松葉さんにお話を聞くとさらに楽しめることと思いますので、会期に間に合うようでしたら(無理のない範囲で)是非!
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◎展示情報
【展覧会名】 松葉奈々帆個展「あとかた」
【会場】 名古屋市市政資料館 第4展示室
〒461-0011 名古屋市東区白壁1丁目3番地
【開催日時】 2022年1月25日(火)~1月30日 9:00-17:00(最終日-15:00)