ほとんど宣伝なのですが、グループ展に参加されている前橋瞳さんの展示が良かったので報告です。
前橋さんの作品は、写真中の女の子の異様なまでの目の大きさに対し、実に何気ない日常の一コマといった空気が、観る者に違和感を抱かせるものが多かったように思います。
ただ、近年は作中の人物がこちら側に感情のこもった視線を投げかけてきたり、あるいは鑑賞者を画面の中に誘うような様子があったりと、画面の外への働きかけが見受けられるようになりました。
今回の展示は技法的な実験も多いのですが、それらも含めて実際に作品を前にしなければ感じ取れないモノが沢山取り入れられているため、何とか会期中にお知らせしたくなって投稿しました。
急遽ということもあって、内容は自分のTWの再掲です。(すみません)
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三人展だが取り急ぎ前橋瞳作品のみ。
今回は小品が多く並ぶが、挑戦的な作品がそろっている。
前回のエビスでの展示でも二層に図像を分ける試みが観られたが、今回は支持体の実験とともに内容的にも大きく踏み出している印象を受けた。
目の大きい女性像の写真という点は共通だが、支持体の試みは木やキラキラ反射するフィルム上に直接出力され、手触りを感じさせる表面になっている。
反射する素材は観る角度によっては像を邪魔するが、見えづらさが逆に内部世界を現実と幻の狭間に現す
一方、内容も女性が観ている側にストレートに感情を訴えかけるものもあれば、こちらが女性の世界に取り込まれてしまうものもあり、内にも外にも攻めている感じを強く受けた。
手書き風に見える作品などもあり、非常に多彩な作品と出会うことができる
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マエマス画廊さんはナディアパーク向かいの建物の一階で、ガラス張りなので外から前橋さんの作品が良く見えます。
若者がぞろぞろ歩くまさに繁華街といった場所で、会場の内からは人間観察してしまいそうなほど賑やかで、また逆にこちらも外から見られているようでちょっと不思議な感じです。
この「内と外の交錯」が今回の前橋さんの作品につながっているようでこれまた不思議でした。
会期は残すところ今日(13日)と明日(14日)のみ。
両日とも作家の前橋さんは在廊予定とのこと。
(内容が前橋さんばかりで、玉井さん早川さんにはごめんなさいです。
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◎展示情報
【展覧会名】
ICON3
【会場】
マエマス画廊
〒460-0008 名古屋市中区栄3丁目13番26号
【開催日時】
10月6日(土)~14日(日)11:00-19:00