長きに渡り国内外で活躍してきた国島征二。1937年名古屋市生まれ。愛知県立旭丘高校美術科卒業。現在の武蔵野美術大で学び、中退後、名古屋に戻って制作にあたります。
1967年から名古屋市中区・桜画廊で作品を発表。70年代半ばから90年代前半ばまでアメリカを拠点とし、1990年代半ば愛知県岡崎市の山中に住居兼アトリエを構えました。
主な作品としてアルミニウム合金や黒御影石、ブロンズを用いた彫刻「積層」シリーズや身近な物を透明樹脂、鉛などで記憶と共に封印した「Wrapped Memory」シリーズ、ドローイングなども精力的に制作。
また、M/Mローダマンロックフェラーやサンフランシスコ空港、名古屋市東山動植物園前などパブリックアートも数多く手掛けてきました。
加えて名古屋市中区栄・ギャラリーU、名古屋市昭和区・ASGがらん屋のディレクションを手掛けるなど、東海地方にとって重要な役割を果たしてきた作家でもあります。
以下DMより)
2022年3月7日、国島征二が亡くなった。今年6月、9回目となる個展の約束をしていた。「来年、頼むよ!新しい積層の型も、もう用意ができているんだ」昨秋、訪ねてきた時、そんな風に話していたのだが…。
未だ実感が伴っていない、というのが本当のところでもある。だが額田の山の頂、あのアトリエに足を踏み入れても姿を見つけることはできない。そこで初めて、大きく暗い雲のような不在感に襲われるのだった。
話すのは得意ではないから作品で語る、ものづくりは言葉を見つけることと同義である。かつて彼はそうも口にしていた。ならば、身体という容れ物は失われても、作家の記憶や時は作品に封じ込められているとも言えるだろう。しかし、それ以上に彼の存在自体が、千の万の言葉を尽くすよりも遥かに強いメッセージを放っていたのだ、と今は思える。
最期まで作家として生きた人。ものづくりが生きることそのものであり、生涯、己の美学を貫き続けた国島征二。今一度、作品と対峙し、彼の遺した「言葉」を聴きとっていただければと思う。
作品キャプション/”SEALED TIME MY TIME – CUTOFF” 1975 H70 W490 D350mm
【展覧会名】
Kunishima Seiji Exhibition
【開催日時】
2022-06-25 〜 2022-07-10
13:00 − 20:00
休館日:会期中無休
【ジャンル】
【会場】
L gallery
愛知県名古屋市名東区本郷 1-43The Apartment LiF F-1
【Webサイト】
【料金】
入場無料
【詳細】
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