Aichi Art Travel

今年、新城市役所は新しくなりました。出来上がったばかりの目新しいそれは、人々に希望を与えてくれる、そんな存在としても感じられます。
一方、道を隔てた反対側には、古いもの、取り壊しを控えた新城市役所旧庁舎が今もなお残っています。両者は、そのまま新しいものと古いものの対比として、新しさについての問いかけをしてくれているようでもあります。

「新しい」とは、どのようなものでしょうか。出来たばかりのもの。初めてのもの。今まで見たことのないもの。果たして、ただそれだけでしょうか。

新城市役所の旧庁舎内に展示された４名のアーティストによる作品。
それは、凝り固まったものの見方や別の価値について、新たな視座を与えてくれることでしょう。
その表現にもまた、今を生きる人間の強い意志、よりよい明日を望む未来志向が見え隠れしています。

ニューキャッスル・アライアンス会議の開催されるこの機会に、古いもの、取り壊し直前の旧庁舎は。８日間だけの新しい姿を見せることになります。
同じ名前を持つ都市同士のつながりの中、古いものと新しいものの混在する都市同士の継続的な交流の中で、新しい明日への予感はゆっくりと立ち現れてくることでしょう。二年に一度開催されるこの会議は、ビエンナーレ（二年に一度開催される芸術祭）のようでもあります。
芸術文化を通した交流がビエンナーレとして実を結んでいくこともまた、新しい明日として、期待を込めてしまいます。